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STUDIO B-6 after one year
Client / Fimstudio Location / Namie town, Fukushima Usage / Office, Share space Architects / Fimstudio Project Team / Masaharu Watanabe Constoruction / Fimstudio Total floor area / 116.64㎡ Date of completion / September, 2022 Photo / 早川記録 2023.09.19 福島県では、2011年3月11日におきた東日本大震災及び原発事故による甚大で特殊な被害により、 数多くの応急仮設住宅が福島県内の被災地外に建設された。 また、通常のプレハブ協会による仮設住宅では供給数が足りず、全体の約8割が福島県の買取り方式で、 そのなかの約半数が県内の事業者によるプロポーザルによって選定された多種ある木造の仮設住宅であった。 本計画は、被災地であり設計者の出身地でもある浪江町に、 はりゅうウッドスタジオと日本大学工学部浦部智義研究室が計画・設計に携わり、 また、浪江町民が一時仮住まいした本宮市の恵向公園仮設住宅団地の木造仮設住宅を移設再利用し、 常設として恒久的に残していこうとする試みである。 再利用の施工時には、木造丸太組工法という、軸組・外壁・外壁下地がログ材による同一部材であることで、 熟練の職人による施工体制を必要としない簡易な施工性を活かし、学部や研究室のOB、 浪江町民によるログ材を積み上げるワークショップを行った。その他も要所以外は、 基本的には設計者のセルフビルドによって施工されている。 竣工後は、設計者の設計事務所として運営を開始し、事務所としてのみならず、 同町や周辺自治体などからも住民が集まるイベント企画やサークルを催している。 また、途中から古書店が間借りで入居するなど、施設機能も柔軟に変容している。 さらに、浪江駅前再開発や福島国際研究機構(F-REI)の計画によって、今後、同町が活性化していく予感から、 一部をカフェスペースへ改修し、小さくも商いをおこなう方々による日替りでのカフェ・バーを計画中である。 このように本計画は、震災による避難の時間を記憶し、これから復興に向かっていく同町を見守りながら、 もともとの町民や移住者、観光で訪れる人々が自然に混ざり合えるような場を形成していくための建築をめざしている。 STUDIO B-6 portforio TOP |