2023.8.12(sat) 常磐線舞台芸術祭2023
酒と話「どんちゃん港」〈浪江編〉

ありし日の弊STUDIO B-6で開催された常磐線舞台芸術祭「どんちゃん港」

小名浜の作家である小松理虔さんの企画で、地元の人と東京や他県からの参加者が混じり合い、 震災や復興、今の福島についてお互いに思っていることを地酒を飲みながら語りあうといった内容でした。 アルコールが入れば明日には憶えていない、という前提をみなで共有し、ふだん言えないようなことを本音で語りあう。 15時に始まり、18時終了の予定が多くのかたがそのまま会場に残り、結局終わったのは21時近く。 さすがにそんなに長い時間飲んでいるともはや本音しか出ません。ときに熱くなったり、答えのでない話題にもやもやしたり。

芸術祭の企画でありながら、理虔さんは端々に「ただの飲み会です」とおっしゃっていました。 しかし、そのような企画で集まっていることを意識してしまうと、いつもの自分とはちょっと異なる語り口になっていたような気もします。 参加されたみなさんもそうだったかもしれません。もしかしたら、それこそが理虔さんが用意した「演劇」だったのかもしれない。 日常から離れた空間で、そこには確かな磁場が起きていました。

考えすぎかも…と思いながらも、時間が経ってしまったぼんやりとした記憶をたどりながら、 そんな風にあの日をふり返るってみるのもなかなか悪くないのでした。おわり。


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